ほめどころ

がうがう

スティーブ=ジョブスの言葉がかっこいい

そういえば、昨日、お風呂に入っているときに偶然見つけた、スティーブ=ジョブスの言葉がかっこよかったです(先週号のAERAに掲載)。聞くところによると、ジョブスの最近の口癖だとか。
 
「美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい?? そう思った時点で君の負けだ。 ライバルが何をしようと関係ない。 その女性が本当に何を望んでいるのかを、見極めることが重要なんだ」 

 この言葉、イノベーションについて考えさせられる言葉ですね。うーん、なるほどね、そうだよなぁ。

 この言葉をきいて、まず脳裏に浮かんだのは、シュンペーターです。かつて資本主義の原動力をイノベーションによる創造的破壊に求めた経済学者のシュンペーターは、こんな名言を残しています。

 「"駅馬車"をいくらつないだとしても、決して、"鉄道"にはならない」

 シュンペーターのこの言葉は、ジョブスのバラの比喩に近いな、と感じました。
 大切なことは、思考の慣性軌道(イナーシア)を超えて、顧客を魅了する価値を創出することでしょう。

実際に注意を必要とするものは、生産方法、特に、産業組織形態の不変な条件下での固定的な類型内における競争に過ぎない。だが教科書的な構図とは別の資本主義の現実において、重要なのは、かくのごとき競争ではなく、新商品、新技術、新供給源泉、新組織形態からくる競争である。
シュンペーター)

http://www.nakahara-lab.net/blog/2010/06/post_1710.html